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2013年5月20日 (月)

上海中医学留学生活 39週目

上海での中医学留学生活、39週間目です。

先週行われた中間試験の結果が返ってきました。
全科目で一位!・・・ということにはならず残念。

来週に行われるスピーチコンテストへの準備が始まりました。
まずは原稿を書いて、先生のチェックを受け・・・あ、結構変えられている!

また、突発的に起きたある科目の授業スタイルについて講師と生徒の意見交換。
やや緊張した雰囲気になったけれど、行われた価値はとても大きいものでした。

■ 中間試験の結果

先週行われた語学学校の中間試験の結果が返ってきました。
それぞれの点数と順位は下記のとおり。

精読 :93点 /3位
視聴話:85.5点/3位
閲読 :93.5点/1位

うーん、精読と視聴話(映像視聴からの問答、文法、口述回答などを行う総合的な内容)が惜しくもトップを逃しました。
ちなみにいずれの1位も同じマレーシアのクラスメイトです。
彼女は確かに中国語がメチャクチャ上手なんですよね・・・。

■ スピーチコンテストの準備

HSKと中間試験が終わったので、5/23に行われるスピーチコンテストの準備を始めました。
まずは現行の執筆です。
テーマが「中国、あなたを称える」と共産党色満点なのだけれど、先生に聞くとそこまでマジに染まらなくとも良いとの返答・・・まぁそうだよね。
2回に分けてメモを書き出して、ある日の放課後に図書館にこもって一気に書き上げました。

なにしろ留学生の書く作文なので、添削が必要です。
その原稿を担当教師に提出し、後日返却してもらって読んでみると・・・すんげー変更されていて驚くのでした。
骨格は僕の原稿をもとにしてくれているのだけれど、言葉選びや語調(より中国語らしく、つまり四字熟語などが増えて、日本人の感覚からするとより書面調になる)の点で手を加えてもらっていました。
「マジに染まらなくてもいい」というわりに、改訂版はかなーり優等生な感じ。

「センセー・・・これ、すごく時間をかけて書き直してもらっていると思うんだけれど・・・」と相談。
僕が今回のスピーチコンテストで意識したい点を伝え、2人でヒザをあわせてさらに手を加えました。

僕が意識したい点というのは、

・ややユニークなトーンにしたい
(正統的な「中国を称える」は他の若いクラスメイトに譲りたい)
・中国語初級者にもわかりやすい表現
・あまり「中国バンザイ」にしたくない
(中国だからというわけではなくて、「アメリカを称える」でも同じこと)

結果、「よし、これでいこう」という原稿が上がりました。
先生、迷惑かけてスンマセン・・・。

原稿の内容についてはコチラを参照。

■ 講義スタイルについて意見交換

視聴話の授業でちょっとしたハプニング?。
講師の「"視聴話"における理想授業スタイル」と、(英語講師でもある)クラスメイトの「理想授業スタイル」がすれ違うために起きたちょっとした意見交換が行われた。

講師が(いつものように)テキスト上の物語や単語に関連したエピソードを話しているとき、あるクラスメイトが発言した。

「先生、いつ"授業が始まるの?"」

その時講師が話していた内容は、「中国での携帯電話事情」だった。
ちなみにその日学んでいたスキットのテーマは「よりによってあなたが好き」。
みんな理想のアイドルをもつけれど、他人のアイドルには価値観の違いから共感できない、というコメディアニメだ。

確かに携帯電話とアイドル(偶像)は文字から見ると関係ないのだけれど、でも講師の話の流れとしては飛躍のないものだった。

講師は「?? 授業は始まっているよ??」ととまどい、しかし話は続いた。
やがて、そのクラスメイトはしばらくしてまたいった。
「先生、いつ"授業が始まるの?"」
講師はようやくクラスメイトの発する雰囲気を正面から受け止めた。

クラスメイトは続ける。
「先生、その話ってテキストの話と関係あるんですか?」
「あるよ、テキストの一部から派生して、中国の文化について話しているんだよ」
「でも、その話にはたくさん知らない単語や成語(四文字熟語のようなもの)が出てきます。そもそもテキストにはたくさんの新しい単語・・・本来覚えなければいけない単語があるのに、さらにそんなに多くの、しかもテキストに直接結びつかない単語を覚えなければいけないんですか?」

講師は答えた。
「うーん、これに限らずこの授業で学ぶスキットは中国ならではの文化が(語学習得者向けにあまり豊富に解説されず)表現されているから、こういう話が必要と考えているんだけれど・・・。でも、そのように望むのなら、それも大事だからテキストに入りましょう」

その後は確かにテキストに準拠した流れだった。
テキスト上の新単語について触れる。
ある単語をピックアップして、クラスメイトに「自分の知る範囲の中国語でその単語の意味を説明してください」と振る。
これもこの講師のスタイルだった。

しかしそのコマの残された時間では4つの単語しか消化することができなかった。
休憩時間に入るその時、クラスメイトが別のクラスメイトに英語でいった。
「It's waste of time(時間の無駄だよ)」
そのクラスメイト・・・アスペ君・・・も答えた。
「Year, That's right, it's waste of time!(そうだよね、ホント、時間の無駄だよ!)」
そしてそのクラスメイトはいつものように卓球室に向かって教室を出た。

しばらくして講師が神妙な調子で僕に聞いた。
「ねぇ、この授業は"時間の無駄だと思う"?」

その目はマジだった。
周りの女性クラスメイトが反射的に答える。
「無駄じゃないですよ!」

僕は真摯に答えた。
「無駄ではないですよ。先生はテキストをより理解するために背景となっている中国文化を説明している。この授業は"視聴話"だから、リスニングがひとつの要素となっているから、先生が多めに話すことは目的にかなっていると思います」

講師はうんうんとうなずいている。
僕は続けた。
「でも、今日に限って思ったことは、たしかに先生が一方的に話す印象を受けました。いつも以上に知らない単語も多かったし・・・。それが彼はイヤだったんじゃないでしょうか」
僕は彼に同調した別のクラスメイトに聞いた。
「さっき彼の意見に同意していたけど、どうして時間の無駄だと思うの?」
彼はあわてて答えた。
「いやいやいやいやいや、僕は時間の無駄だって・・・思ってないよ!」
(やっぱり何も考えずに気楽に同調しただけか・・・)僕はちょっと怒った視線を彼に送っていった。
「自分の考えを持たずに、安易に人を責める口調の発言をしてはだめだよ」

しばらくして休憩時間が終わり、次のコマが始まった。
しかし講師は授業を続ける前にみんなの意見を募った。

講師はいう。
「私はみなさんの意見を大切にしたいと思っています。もしいまのスタイルに不満があるようであれば、それに耳を傾け、直したいと思っているんです。みなさんの意見を聞かせてください」

沈黙するクラスメイト。
(ただ「無駄じゃないよ!」というよりもハードルが高いから仕方ない)

講師は当該のクラスメイトにいった。
「どのような点が不満があるか、教えてもらえますか?」
(テキストにするとトゲがあるけれど、講師はとても気を使った口調で話している)

そのクラスメイトは、まず自分自身も英語教師であるのでその視点から話していること、また決して講師を責めているわけではなく、またこのような話をすることを申し訳なく思っていると断り、中国語で説明した。
要点は以下のとおりだった(意訳をいれています。中国語だけではここまで豊かな表現はできない)。

一言でいうと、『授業の進行がテキストに準拠していない』。
・先生の講義スタイルはシステム立てられていない
・講師の話がテキストから飛躍して異なる話題に触れること往々にしてある
・しかし今回は「飛躍の飛躍」で枝が散りすぎていた
・その内容に限らず、単語や成語もテキストにない表現が多く用いられている
・なによりも大事なのはテキストに書かれている内容であり、それをまず重点的に講義するべきではないか
・視聴話という授業名ではあるが、いまの印象は「聴」のみであり、しかもその「聴」ですらテキスト以外の内容が多く語られている。
・「視」、「話」が少ない印象である
・テキスト準拠に戻ったあとも、結局説明を終えた単語は4つのみ。テキストには全部で50個の新単語があるのに、これだけ?

講師の返答は、一言でいうと『それは心外』というトーンだった。
・システム立られているものである
・当テキストの教材は中国文化を濃く表すものであり、テキストの内容を理解するためにも、また語学生のより幅広い語学スキル向上のためにもあのような「中国文化」の講義もこの授業に必要なものである
・テキストの新単語を、講師が一方的に説明するのではなく、クラスメイトに説明させるのも「話」の点から必要なものである

まとめると上記のとおりなのだけれど、クラスメイトが一方的に話すわけではなく、何度か講師が見解を示すやり取りもあった。
なかには相手の話をさえぎって話す印象を与える場面もあり、お互いが一応は相手を尊重する姿勢で話していながらも、少しずつ場が緊張していくことがわかった。
そのため、僕が何度かあいだに入って、二人の話を要約するなどのクッションの役割を担った。

途中他のクラスメイトからも意見が出される中、少しずつではあるけれど、みんなの討論が収束に向かっていく。
公平に見て、「視(題材の映像をより核とした講義スタイル)」が確かに欠けていることがわかってきた。
それを補うためには、「テキストからやや距離を置いた中国文化背景の説明」はその割合を削減すべきだった。
その点で、結果からみれば、この意見交換はとても価値のあるものだった。

そのコマからさっそく軌道修正が行われ、その日の授業は終了となった。

「いやぁ話してみないとわからないものだなぁ」と僕はとても感慨深かった。
こういうのはストレスがかかるので避けがちだけれど、しかし往々にして改善の糸口になるものだ。

クラスメイトが教室を出て行くなか、再び講師が僕に話しかけてきた。
「私の授業はシステム立てられていないと思う?」
講師は立派に、そして真摯にクラスメイトの意見を聞いていたけれど、その心はやはりある種の不満をもっているようだった。

「僕にはシステム立てられているように見えていますよ」と僕は答えた。
そして以下のように続けた。

「まず僕は思うんだけれど、彼がいった"授業はいつ始まるの?(つまり当時話していた内容が授業に値しない)"や"waste of time"、"システム立てられていない"、という表現は、その発言が母国語でないことの特有の誇張の表現だと思うから、あまり深くとらえないほうがいいですよ」
「ただ、正直にいうと、今日の最初のスタイルでいえば、「聴」にかなり比重が多いように感じられた・・・でも、それって正しい判断は難しいですよ、だれも時間を計っているわけではないんだから」
「こういう印象は、本当に難しい。たとえ以前がどのような割合であっても、一旦"長い"と印象を持ってしまえば、昔からそうだったように思えるのだから」
「ただ、中間試験前の進行を振り返れば・・・他の講師の授業と同様に6テーマを完了しているし、内容に不足があったとも感じない。それに6テーマを講義することはきっと事前に事務室と調整をしているんでしょう?その点でもシステム立てられていると思いますよ」

講師はフムフムと聞いていた。
途中「そう、そうなんだよ」という。
また「私なりに○○と考えて授業しているのに・・・」とか「でも生徒の意見にも耳を傾けたい」ともいった。
そうとはいっても、やっぱり面白くない点があることは感じ取れた。

しかたないよね、「意見に耳を傾ける」ことは確かにとても素晴らしいことだけれど、感情を持つ人間なのだもの、自分のスタイルへの物言いはやっぱりイヤなものだ。たとえその講師が20年の講師暦を持つベテランといえども。
しかもそのクラスメイトは100%マジメ学生というわけではなくて、ちょくちょく休憩時間中の卓球で遅れて帰ってくるし、たまーに授業中に席を立ってほかのロシア母国語学生のところに行ってなにやらロシア語でボソボソやっているし、「お前、意見する前にちゃんと授業受けろや」と思うだろうなぁ。

「先生、僕は先生をすごいと思いますよ。"意見を聞く"というのは、言うは易し行なうは難し。先生が行った姿勢は本当に難しいですよ」
結局授業後にその講師とは20分くらい話し込むことになった。
いやぁ、講師って大変だなぁ・・・。

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プロフィール

  • こんにちは。

    僕はコールセンターでオペレーション部門のマネジャーだった元サラリーマンです。2013年より上海で中医学を学んでいます。
    →2019年の医師試験に奇跡的に合格、晴れて中医師に!
    →就職活動を始めるも、中国ビザ規定では「経験2年以上でないとダメ」、新卒じゃダメじゃん
    →ある外資系クリニックに事務系何でも屋として拾ってもらう(いまココ)

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