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2013年3月 4日 (月)

上海中医学留学生活 28週目

上海生活28週間目、寒暇6週間目です。

永遠と思われたとうとう寒暇も今週で終了。
休みに入る前は「あれをやろうこれをやろう」とはりきっていたものの、終わってみればどれも中途半端に。
まぁ・・・無理をして体を壊すことだけは避けたかったので、この6週間風邪を引くことなく乗り切ったこともひとつの成果ということで・・・うーん。

■ 中医における『気』の存在

5年生(大学最終学年)の先輩と食事をしてきました。
去年のHSKで会場となった大学でたまたま会い、その場ではあいさつ程度で「今度ご飯食べましょう」と分かれて以来の半年振りの対面。

すんごいやつれた様子だったので聞いてみると、しばらくずっと忙しくて疲労が抜けないのだそうです。
世間では寒暇中でほとんどの学生が休暇を謳歌しているのですが、中医大5年生はその1年間を全て実習に割くカリキュラムとなっており、それは寒暇でも(数日の旧正月を除いて)ほぼ毎日実習に参加しているのだとか。

「朝から夕方までほぼ毎日病院にいっている」と先輩。
「『気』を消耗する。中医は気を用いて治療をするんだけど、病院はそもそも体を悪くしている人たち・・・気をなくしている人たちが集まる場なので、ずっと消耗しっぱなし
といいます。

この『気』の存在は、卒業後実務を行っている中医師の全員が口にし、在学生でも確かな存在として話題にする人もいます。

ぶっちゃけ、中医を本格的に勉強していない僕にとっては『気』といって浮かぶのはドラゴンボールのアレであって、あるいはテキストに「気とは体に流れる・・・」と書いてあっても概念上の存在以上とは捉えられません。
でも彼らにすればそれは確かに存在するものであり、ただテストで「体に流れるものはなーんだ?」の空欄穴埋め以上に向かい合うだけでは中医のパフォーマンスを発揮することができない要素だといいます。

僕は「学びとは序破急である」派なので、変に先入観や不信を持たずに本科課程に臨むつもりです。
その時に大学がどのような形で学生に教育を行うのか、(おそらくは)その質と量は不十分でしょうから、どのように独自に強化を行うことになるのか、結果どのような見解で『気』と向き合うようになるのか・・・いまから楽しみです。

■ 「3年生から超忙しくなる」説

先輩は「実習が大変、ってのもそうなんだけど、もう3年生になってからずっと疲れている感じ」ともいいます。

大学は不定期にカリキュラムの見直しを行っているようなのですが、現在の5、4年生世代はかなり詰め込み気味のカリキュラムだったそうです。
上海中医薬大学は「中医だけじゃなくて西医も教えるよ」というスタンスなのですが、そのくせ中医のボリュームを落とすことなく二束わらじを目指しているのだそう。
(この西医二束わらじカリキュラムを嫌って北京に転学しようとしている学生もいる)

その結果、「クラスメイトのほとんどがノイローゼのようになって、友達はウツと診断されたりした。私なんて、泣いた日もあったよ」という状態になったとか・・・。
そのわりに、現在の3年生・・・つまり比較的楽になったはずの先輩や寮の隣に住むマレーシア人にいわせれば「ホントに忙しくて・・・朝から夜まで授業ばっかり」なのだけれど。
世代が変わってカリキュラムが変更されても「3年生から超忙しくなる」は不変の様子。

アドバイスとして、先輩はいいます。
「1、2年生の間に大変でもできるだけ選択科目をとっておいた方がいい。でないと3年生以降が続かないよ」。

中医大で学ぶ科目は大きく必修科目と選択科目に分かれます。
必修科目は履修学年が固定されているのですが、選択科目は(開講する学期は固定だけれど)学年を問わずに履修することができます。
『中医伝統文化と中医』という選択科目は、大学資料では「2年生第1学期」とありますが、「1年生第1学期」に履修してもいいのです。
一方で、『推拿功法 (二)』も「2年生第1学期」なのだけれど、これは事前に『推拿功法(一)』「1年生第3学期」を終えておかないと内容についていけないというものもあったりします。

現在の2年生からこの開講一覧表をもらってながめていると、さてどんな風な流れで履修すればいいのかな?と冒険の地図をながめているようで楽しいものです。
ところで、日本では各科目の概要を記載する「シラバス」がありますが、上海中医薬大学ではそのような資料は全く用意されていないのだとか。
学生はそれぞれの科目がどのような意図でどのような内容を学ぶことになるのか、について大学から情報提供されません。

マジかいな、と僕自身も大学事務局に聞いてみたのですが、マジだそうです。
なので、たとえば『普通心理学』なんて選択科目がありますが、けっきょくどんな範囲を学ぶことになるのかは授業に出てみないと分からないのでした。やれやれ。
(他の大学は知らないけれど)

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コメント

はじめまして、上海での中医学と検索してみたら、こちらのブログにたどり着きました。
私は、中医学に興味があり、いくつかの疑問点をもっているんですが、質問しても宜しいでしょうか?

熊本さんこんにちは。
僕で答えられるものならばお答えします。
最近自宅のネット環境がバタバタしていて、
迅速にお答え出来ないかもしれませんがら
よければ下記にご質問を送ってください。
yamadahisashi1977@gmail.com

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プロフィール

  • こんにちは。

    僕はコールセンターでオペレーション部門のマネジャーだった元サラリーマンです。2013年より上海で中医学を学んでいます。
    →2019年の医師試験に奇跡的に合格、晴れて中医師に!
    →就職活動を始めるも、中国ビザ規定では「経験2年以上でないとダメ」、新卒じゃダメじゃん
    →ある外資系クリニックに事務系何でも屋として拾ってもらう(いまココ)

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