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2012年6月18日 (月)

語学を習得するカギは結局ボキャブラリ(中国語初学者の振り返り)

HSK4級の受験を終えました。
結果はネット速報で一ヵ月後、通知書が届くのが2ヵ月後、というスケジュールです。
さてどうなることやら??

かつて英語を学んできた経験も踏まえ、その語学習得のプロセスをまとめてみました。
将来はキャリアの幅を広めるためにももうひとつ語学を習得したいと思っています。そのための整理を兼ねて。

ちなみに僕の中国語学習遍歴を簡単に。
基本的に独学スタイル。
通年して学習していたことはありません。その時の気分でやる時期があったり、なかったり・・・。
2012年2月に退職して以降、一日2~4時間程度、途中いろいろな理由で休憩しながら、しかし結構真面目に学習する期間が続いていました。これが一番集中的に学習した期間ですね。

「学習年数」をムリヤリいうならば、「んー、一年くらい?」になると思います。

■ 何を学べばいいの?

一口に「語学」といっても、その分野は多岐にわたります。

文法、ボキャブラリ、リスニング、発音、会話、読解、書写・・・。
どれが一番大事なのでしょうか。どれを重点的に学べばいいのでしょうか。

僕は、「ボキャブラリが一番大事」と考えています。
ただすこし補足が必要。「そのためにボキャブラリを豊かにする手段を広げることが大事」と付け加えたい。

まず、なぜボキャブラリが一番大事かという点について。

インプットの質が高まり、同時にアウトプットの質も高まります。
ここでいうインプットとは、たとえば本を読む、雑誌を読む、会話を聞くといったものです。いろいろなものを教材として触れることでき、さらにボキャブラリ習得が進みます。
アウトプットとは、話すことだったり書くことだったり。いわゆる「片言」を超えた会話が出来るし、twitterやfacebookに書き込むにしても色々なことを表現できます。

ボキャブラリ命!です。でも、「単語命!」ではありません。
僕は、ボキャブラリが豊富 = 表現の幅が豊富、を意識しています。

英語ではよく言われることですが、下手に単語を増やすよりも単純な単語・・・たとえば take ・・・の用法の幅を広げたほうが効率がいい!とかいいます。熟語的にボキャを増やしたほうが効率がいいよ、と。
でも、それだけじゃやっぱり足りないので、単語だけでなく用法(熟語)を含めた「表現の幅」を広げる必要があると思います。
「参加する」という表現を take part in という人もいるし participate という人もいる。知らないと理解できないし音を認識できません。

でも、単語や熟語に意識されることなくインプットをすすめていけば「よく使う表現=覚える価値のある表現」に自然と接するはずです。

つづいて、補足について。
「ボキャブラリを豊かにする手段」とはなにか?

それは、文法であり、リスニングであり、会話であり・・・「どれが一番大事?」と問いかけた分類の、その全てとなります。

だって、結局単語や言い回しだけ覚えたって限界があるんです。
インプットにおいても、その構文がどのような構成となっているかを理解しなければ誤読する可能性があります。会話だって、そもそも聞き取る力がなければ何を言っているのかもわかありません(全部筆談にするのかと)。
アウトプットにいたっては散々で、文法がわからなければ言葉の配列も出来ません。まぁ、でたらめでもつぎはぎでも相手が辛抱強ければなんとなく通じてしまうのですが、それってレベルの低い語学なんですよね。そのまま語学を使い続けると、後述する「フィードバックのない悲惨さ」に直面します。

もし文法などをないがしろにした場合、ボキャブラリを豊かにする手段は単語帳丸暗記しか手段がありません・・・。
これは相当厳しいですよ。手段が狭まれることもさることながら、そもそもすっごいつまらないです。
で、文法を習得すれば、雑誌やネットの文章が学習ツールになります。リスニングを身につければ映画(字幕じゃなくてね)が学習ツールになります。単語帳以外のツールを通じて、ボキャブラリが広がる機会が増えるんです。

そんなわけで、ニワトリが先かタマゴが先か?みたいな話ですが、僕はこう思うのでした。
「ボキャブラリが一番大事」。でも、「そのためにボキャブラリを豊かにする手段を広げることが大事」。

まぁ、全部やれよ、と(笑)。

ちなみに「聞くだけで英会話」とかは妄想です。知らない単語は何百回聞いても聞き取れません。それでもその教材で習得できるというなら、教材に文法解説などがみっちりしこまれているんでしょう。

また、インプット過程は個人の努力に大きく影響されます。
「海外に暮らせばボキャブラリが自然と増える」ことはないし、「語学学校にいったから難なくペラペラ」ということもないです。
とくにボキャブラリについては自発的な姿勢で臨まないと、その進行速度は超スロー。いかに効率化よく覚えるか、という点で差はつくでしょうけれど。
(長くなるので割愛・・・というか別の機会に)

■ ネイティブ級のアドバイザーを持ちたい

次に、語学を学ぶ環境について。

僕のような独学にしろ、あるいはどこかの語学学校に通うにしろ、いずれにせよネイティブ級のアドバイザーを持つことの重要性を挙げます。
僕の場合は、ヨメさんに頼みました。

ネイティブ級のアドバイザーを持つことの効果、それはひとえにアウトプットを通じたフィードバックの取得です。
(インプットの幅も広がりますが・・・ネイティブがいなくても、今の世の中、教材に事欠きません)

・アウトプット(会話にしろ作文にしろ)の練習相手になってくれる
・安心して失敗できるため度胸がつく
・誤りをすぐフィードバックしてもらえる

とくに最後の「フィードバックしてもらえる」は重要で、これが抜けている場合は油断は禁物です。

この点について事例紹介。
下記の誤文ある程度日本語を学んだ外国人でもやらかすものです。

誤) かわいいな女の子

これを聞いたあなたはどう思いますか?

正しい日本語は「かわいい女の子」で、そのことを指摘することは容易です。
しかし、なぜおかしいか?について適切に説明することができるか?
「いや、だって、そう言うんだよ」では物足りない・・・。

日本語文法的には「これはイ形容詞だから、ナはいらないんだよ」です。
ちなみにナ形容詞の例は「きれい」で、「きれいな女の子」となります。

あるいはもう少し複雑な表現の事例。

誤)昨日、行ったんだよ、公園を。それで、女の子へ会ったです。きれいな、とても。

いろいろ突っ込みポイントはあります。

でも何を言いたいのかはよくわかります。
あなたは「まぁ意味が通じるからな」と特に指摘しないかもしれません。
しかしフィードバックがないと・・・悲劇です。

学び手は通じたと思ってヨシヨシと満足してしまい・・・「ヘンな文法を話す外国人」の壁を突破できないハメに(一般に日本人が英語を習得できない理由を「ヘンな文法を話す日本人」を極度に嫌うためという説があります。間違ってもいいんですよ、通じれば。もちろん習熟を通じてレベルを上げたいのだけれど通過点としては恐れることなく間違えまくればいいんです)。
そのため、ネイティブに練習相手になってもらう場合は、「間違っていたら教えてね」といっておくことが必要です。
よく英会話教室の講師紹介に「先生はみんな大卒だよ」とあるのは、その点にある程度の保障をしているからでしょうね。

フィードバックは本当に大事で、たとえば「日本在住20年、ダンナが日本人」みたいな人でも、クセというかヒビが抜けない人がいます。
あるときやんわりと指摘したら驚かれた事があります。「そういう言い方であっているのだと思っていた」と。
せっかくネイティブ(ダンナ)が身近にいても、フィードバックがなければ惜しいことになる好例ですね。

■ 達成基準を明確にする

ビジネスではよくいうことですが、なにかに取組むときは達成基準を設けることの重要性が説かれます。
「この文法書を全て読む」とか、「この単語帳を全て暗記する」もなかなか燃えます。
でも、まずはHSK○級合格といった資格をゴールにするほうがいいと思います。

それは下記の理由によります。

・学ぶべき領域が明確(習得すべき単語数が示されている)
・合格基準が明確(160/300点で合格)
・なによりアウトプットベースの評価である(やっぱ使ってナンボでしょう)

「文献を読むため」といった特殊な事情でなければ、語学はアウトプットを最終目的としているはずです。HSKはひとつのアウトプットの形態にすぎませんが、「本を読む」といったインプットを目的とするよりも到達度を測るための手段として適切です。

■ モチベーションについて

もちろん前述の2例もスモールゴールとしてはいいと思います。

でも、「文法書を一冊やりこむ」とか「単語をチクチク覚える」といった地道な過程はえてしてモチベーションが上がらないものです。
「HSK(とか資格とか)に合格するためには!」といった目標があれば乗り越えられるものです。

しかし実は、「HSKに合格」もひとつのハードルに過ぎません。
語学を習得する目的はなにか?を考える・・・あるいは忘れない(なにかキッカケがあったのでしょう?)ことが大切です。

距離感の近いスモールゴールの向こうに何を見出しているのか、そのことを常に意識することがモチベーションを保つ秘訣です。
「そもそも、なぜ語学を習得しようとしているのか?」を意識することの効力は、TEDではリーダーシップを事例に挙げられています。僕はこれはそのままモチベーションに置き換えられると考えます。

サイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すか

サイモン・シネックは説きます。
人は「なぜ(WHY)」を起点とし、「どのように(HOW)」、「なにをする(WHAT)」というロジックに惹かれる、と。

僕のケースでは(すんごい局所的に、かつめちゃくちゃ簡略化すると)こんな感じ。

・WHY / 中医学で社会を豊かにする
・HOW / 中国語を習得しなければいけない
・WHAT / ひたすら地道に単語を覚える必要があるのだetc

社会を豊かにするためなら、それが苦行であってもやる価値があるってもんです(涙)。

なお、上記以外にモチベーションを保つためのシステムや、そもそもどんな目標が「燃えるぜ」については、下記もご参照を。

『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』
『未来を拓く君たちへ―なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか』

一方、語学を求める理由は人それぞれです。
「大学の単位が欲しいから」もあるでしょう。

しかしそれにしても「大学の単位をとる」の向こうに目的があるはずです。
こういってはなんだかデタラメだけれど、自分を鼓舞することにつながるのならば、ムリヤリ風呂敷を広げるのも悪くないと思いますよ。

■ 僕の使用した教材

僕がコツコツと中国語を学ぶために使用している教材をご紹介。
概念としては、これは英語の場合も同様となります。

まずはツールから。

電子辞書 キヤノン WORDTANKV923
ずいぶん前に購入した電子辞書。最新版はタッチパネルなんですね・・・。いいなぁ。
ちなみに当時の購入のポイントは「収蔵語数が豊富であること」、「英語へ横断検索が出来ること(調べた単語の英訳を簡単に引ける)」、「シソーラス(類似語)機能があること」でした。

NAVER 中国語辞書
上記の辞書ではヒットしない単語を調べました。
重箱の隅をつつくようにヒットするんですよね・・・。
なお、それでも出てこない単語はウェブでキーワード検索をしたり。

音声再生はこちら。

語学プレーヤー
iPhoneアプリ。
音声教材の再生はiPhoneで行いました。このプレーヤーは再生速度をコントロールすること、また「4秒巻き戻し」といった機能が重宝しました。

学習に使用したテキストは下記のとおり。
(CD付きであることが理想。耳を鍛えることにつながります)

文法書 『Why?にこたえるはじめての中国語の文法書』
ボキャブラリがなくとも学べるよう設計された文法書。結構分厚いので、心が折れそうになります(笑)。CDはなし。

発音 『中国語発音の基礎 』
中国語はその発音が重要かつ難易度が高いといわれています。
ひととおりこのテキストを練習しましたが、結局ヨメのフィードバックがなければ僕の発音はめちゃくちゃだったと思います(今でも治せていない部分があります)。

ボキャブラリ/リスニング 『聴読中国語―HSK(漢語水平考試)大綱準拠』
英語における『DUO』のような、ボキャブラリ蓄積を例文を通じて達成する目的のテキスト。かといって『DUO』のように細切れではなく一定のボリュームのある長文。しかも各課のテーマが面白くて読んで楽しい、聞いて楽しい、理解して楽しい。CD付き。
いわく「初級から効率よくステップアップ」とありますが、文法解説は一切ナシです。

ボキャブラリ/リスニング 『起きてから寝るまで中国語表現700』
HSK向け!というよりも、もう少し生活に密着した表現を求めて購入した本。「起きてから寝るまで」のとおりで、IT用語も掲載されていて幅広い。CD付き。

試験対策 『新HSK模擬問題集 4級』
HSK形式の模擬問題が5回分習得。回答はあるが解説はない。しかし実際の形式が分かるので、とても参考になりました。とくに、HSKではウィットに富んだ例文が出る事がわかってワクワクしました。
(2012年2月に公式過去問題集が出てたらしいですね・・・しかも日本語解説つきで)

そういえば「リスニングを高めるために!」とフューチャーされた本はないなぁ。

そのほか、気分転換の教材として、下記を利用したり。

『東京奇譚集』中国語版
『走ることについて語るときに僕の語ること』中国語版
『サイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すか』中国語版

***

まとめ。

語学はボキャブラリー命!
そして、ボキャブラリーを習得するために、各分野を学ぶ!
つまり、全部やっとけ!(笑)
ネイティブ級アドバイザー(知識あり/フィードバック必須)を手配!

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