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2012年4月26日 (木)

中国での『1Q84』の複雑な翻訳者騒動

中国語勉強の流れで、村上春樹の中国語翻訳(大陸版)でイザコザがあったことを知る。
それまで長らく翻訳を担当していた林少?さんでない別の方が担当することになった。
かつてない高額の版権とあわせ、当時それなりのニュースになったようだ。

http://nf.nfdaily.cn/nfdsb/content/2010-04/23/content_11344230.htm
『1Q84』の翻訳者が林少?ではなく、施小?に決まったと報じる記事。
決定する前、林少?さんが何度も翻訳の希望や意欲を示していたにもかかわらず。
出版社は「私達の指名は、忠実に原作を再現すること」という。

http://cul.cn.yahoo.com/ypen/20100609/114.html
1Q84の翻訳を担当した施小?さんのインタビュー。
村上春樹にはあったこともないし交流もない。翻訳者が100人いれば100通りの翻訳がある。「林少?風」は、「村上風」ではない。
一方、林少?さんのコメント。「20年も共に歩んできたのに、突然私は傍観者になった」。
訳者が決まる前は、ネット上で林少?さんが担当するよう署名活動が行われていた。

http://book.ifeng.com/shupingzhoukan/duyao09/shuping/detail_2010_06/24/1667344_0.shtml
こちらは「林少?や?明珠とは比較できない」と謙遜する施小?さん。

http://zh.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%B0%91%E8%8F%AF#.E8.AF.84.E4.BB.B7
ちなみに林少?さんは、ほかに『心』や『羅生門』、『金閣寺』といった作品を手がけている。 村上作品を手がけるキャリアが長く、大陸の読者の村上観に大きな影響を一方で、そのスタイルは「正確な表現できない」という評もある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%BD%E5%B0%8F%E7%85%92
こちらは施小?さんのwiki(中国語版はまだない)。なんと1Q84は翻訳2作目。 1作目は『当我????我?些什?』(原作は「走ることについて語るときに僕の語ること)。

なお、ネット上では中国語による文章転記が横行している。
たとえば『ノルウェイの森』(http://www.cunshang.net/book/nor_lsh/contents.htm) や、
『走ることについて・・・』(http://www.cunshang.net/book/run/contents.htm)。
もちろん無許可だろうなぁ。
http://www.cunshang.net/reading.htm

さて、全国の村上ファンが気になる「やれやれ、またドイツか、と僕は思った」の翻訳例。

林少?:?了?了,又是德国,我想。(仕方ない、またドイツだ、僕は思った)
?明珠:要命,我又来到德国了?,我想。(こまったなぁ、またドイツに来たな、僕は思った)


ちなみに英語版は、


Jay Rubin:So ? Germany again.(はぁ、またドイツだ)

こっちは、しっくり来るなぁ。別のパートでは「Oh, boy(よしてくれ)」と書いてあったりする。

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